虫さされといえば、蚊にさされた後のかゆみを思い起こす方が多いでしょう。実際には、蚊のほかにもさまざまな虫がヒトを刺したり噛みついたりして、皮膚から血を吸い被害を与えます。 皮膚炎を引き起こす虫としては、蚊、ノミ、ハチ、ブユ、アブ、ケムシ、トコジラミなどの昆虫類、クモ、ダニ、ムカデなど昆虫以外の節足動物が挙げられます。
痛みには、虫が皮膚を刺したり嚙みついたりすることにより物理的に起こる痛みと、皮膚に注入される物質が起こす化学的刺激による痛みとがあります。
かゆみは、皮膚に注入された毒性分や唾液腺物質に対するアレルギー反応によって生じます。アレルギー反応は症状のあらわれ方に個人差がありますが、虫にさされた直後から起こり数時間で治まる即時型反応と、1~2日後にあらわれ数日~1週間続く遅延型反応とがあります。
軽症であれば市販のかゆみ止め外用薬を塗布することで治まりますが、赤みやかゆみが強い場合は皮膚科専門医を受診し、ステロイド外用薬の処方が必要です。さらに症状が強いときには抗ヒスタミン薬やステロイドの内服薬が検討されます。
「薬を塗っても治らない」「何度も繰り返す」は皮膚科専門医できちんと診断、しっかり治療しましょう。ビジネス街の中心に位置していることもあり、忙しい患者さまをなるべくお待たせしないよう待ち時間の短縮に日ごろから努めています。